【ロックの作曲/編曲方法、ギター2本あった方が…】
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音楽のテク
どもー。フリー作曲家の「あるうら」です。Sonyさんがなにやらリミックス楽曲に対して著作権面でかなりあつい動きをしたらしいですね。YouTubeとかでちょくちょく目にする”誰々リミックスバージョン”とかが今まで非公式のモノが多く(つまりは無法地帯だった)、著作権上堂々と楽しめるものではなかったんだそうな…ただこれからはSonyさんが提携した会社のシステムをつかってそういうリミックスの曲からも著作権料をもらえるようになったみたいです。(参考サイト:ソニー、リミックス楽曲を合法化)
ブログもそのうち「○○さんの記事、リミックスバージョン」とかタイトルつけたら、内容はパクってても話の組み立てとか変えるだけで許される時代が!?…いや「あー、これ読んだことある」で終わるな
と、本編に関係のないことをつらつら書き並べましたが、今回はロックというジャンルについて作曲の方法を紹介します!
◆ロックはいまや馴染みすぎてポップなコード進行になってる
これはちょっと前に音楽学校行ってた時にメジャーアーティストの楽曲提供をしている先生がぽろっと話してたことなのですが、一応、「このコード進行」がロックといわれるジャンルに使われてる。というものがあるようです。
それはレジスティブモーションと呼ばれる進行です。直訳すると(反抗的動き)ですので、たしかにロックとかそっち向けなんやろなとは思います。
【レジスティブモーション】
定義:元のコードから5度アップ(4度ダウン)する進行
※例えばCメジャー⇒Gメジャーといった進行です。DマイナーならAマイナーですね。鍵盤見ながらだと”あぁ、そんな簡単な法則か”となると思います。
⇒そして、何がレジスティブ(反抗的)なのかについてですが。次に説明したいのは人間の耳に刷り込まれているコード進行があるってことです。そうです音楽の授業でやってる「起立、礼、着席」の時に先生が弾いてるピアノのコード進行です。「礼⇒着席」これってすごいお落ち着くというか、決まった感ありませんか?
【礼、着席】
GメジャーからCメジャーへの進行
※この例で行くと元のコードから4度アップ(5度ダウン)してる
⇒これ以外のコードで同じ進行を試して見てください。ほぼほぼ気持ちのいい進行になりますよ。
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つまりロックと言われる前の時代の曲はレジスティブモーションを避けて【礼、着席】みたいなコード進行を作るのが定番だったのに、とあるアーティストがこの「反抗的動き」を多用して、世間的に「なんか斬新だけとめっちゃいいじゃん」って衝撃を与えたんですね。それがビートルズというわけです。そして日本では今、椎名林檎さんが比較的多めにこのレジスティブモーションを使ってるって聞きました。
ビートルズ?超大物で斬新っていうより定番じゃん。と思われる方も多いでしょう。そうなんです。このレジスティブモーションも今や定石といわれるようなコード進行の一つになっていますのでタイトルの通りポップなコード進行になっているんです。
◆ロックのコード進行で意識する事
これはあくまで僕個人の感覚なんですが、じゃあ結局ロック作るときはどんなコード進行がいいのよ。ってなると思うんで、僕の方法を書いときます。とは言いつつここで質問があります。
【質問】
改めて、ロックのイメージ(雰囲気)ってなんですか?
⇒(僕はとにかくカッコいい。甘くない。カラフルってよりかは白黒っぽい。ってイメージです。)
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何を言いたいかといいますと、コード進行って曲の感情面を大きく左右する機能を持っているため、上記のようなロックのイメージを表現するには、それ用のコード進行を用意しないと甘ーいロックとかになるわけです。そう、思春期の頃の僕の考えみたいに。。。。
そこで先ほど紹介したレジスティブモーションが使えるわけです。僕としてはかなり辛いイメージがあるんですよね。実は「起立、礼、着席」の「起立、礼」の部分がそうなっています。(CメジャーからGメジャー)⇒ここは作曲を繰り返さないと感覚として習得は難しいかもしれないですが、作曲のときに確信をもってロックを創れるようになりますので是非意識してみてください。
◆ロックのアレンジってどうすんだい?(特にギター)
これはもうライブ見に行きましょう。これに尽きるんですが、そうなるとこのブログ自体元も子もなくなりますので、ユーチューブで参考曲を出しながら気づいたことをまとめようと思います。
▽ギターは2本用意しよう
⇒迫力の問題です。演出でもない限り、サウンドに迫力がなかったらしょっぱいじゃないですか。1本でも迫力を出すことはできますがその場合はコード弾きでずっとノベッとした印象のリフになりやすいです。(ようはアレンジの幅がすごい狭まる)
・The White Stripes-Fell In Love With A Girl
(コツ)
単純に同じリフを左右で割り振ってもいいです。その場合、音の高い方が左、低い方が右というようにパンニングするといい感じです。
▽ギターをコード弾きメインにする場合はタメというか、メリハリが重要
⇒もうそのままです。ロックの表現力ってここに尽きるんじゃないかな~と思うんですがどうでしょうか。
・blink-182 – Parking Lot
(コツ)
サビ前はタメのあるリフを使ってしまえば、その後サビで気持ちよくコード弾きするだけでカッコいいです。曲全体の構成を考えるときに参考にしてみてください。しかしこういうリフ自体は色んなバンドのものを参考にするのが近道かもしれないですね。
▽ギターをもはや打楽器と考えるのもアリかもしれない
⇒これは機会があればぜひ試したいんですが、上のコード弾きのコツの延長上のものです。より実験的にロックをするなら4小節の中のどこにギターの”音”を置くか?と意識しながらつくると面白い表現になりそうです。うーん、どういうことかよくわかんないすか?ではこれを聞いてみてください
・BOOM BOOM SATELLITES 『KICK IT OUT-Full ver.-』
(コツ?)
↑ニュアンス、というか言いたい事伝わりましたかね~。本当は2017年バージョン流したかったんですが。。。これは実際にギターをもって弾くというよりは、ギターをドラムビートかのようにとらえて、DTMでピアノロール出して実際に数値をいじりながら実験を繰り返すのが面白いと思います。
▽ギターの隠し味にシンセ
⇒これはたぶんです。違うかもしれないけど、そん時はすみません。サビの気持ちよさというか、抜けた感じ?を表現するのにシンセをしれっと背後にしのばす方法がありそうです。
・RADWIMPS 会心の一撃
(コツ)
サビになったら高めの音でシンセ入ってる感じしません?この方法をそのまま引用すれば、開放感のあるサビを演出できると思うんだけどなぁ。ちょっと具体的に話すと、ミックスの考えに近くなるんですが、ロックってギター、ベース、ボーカル、ドラムで基本構成されてますよね。音の数が少ないんで曲全体の周波数や(音の高低)、奥行き(例でいうとホールでなった響きみたいなもの。時間的な奥行き)、広さ(左右)に余裕があるんです。スカスカとは言わないんですが露骨さがあって、それがまたロックっぽさにつながっていたりするんですが、この曲のサビは奥行きと周波数が埋まってるように聞こえるので、シンセを後ろにしのばせてると思うんですよね。そうすることで空間を満たされた時の気持ちよさがサビに込められるのです、それが抜け感といか、ここでいう開放感といったものになっています。
▽ロックでこそ極めるグルーブ感
⇒適当な言葉が見当たらなかったのでグルーブと書いてます。つまりはギターやベースでのコード弾きや短音弾き、遊びのあるドラムなどいろんな要素をすべて同じ動きに統一させるという非常にクールな荒業ができるのもロックじゃないでしょうか
・Prophets of Rage – Living On The 110 (Music Video)
(コツ)
もはやロックじゃなくてミクスチャーじゃんってなると思いますが…この際細かいのはいいじゃないですか。スポティファイではこの曲が「パワフルなロックプレイリスト」として紹介されてるのでロックです(強引)。ポップスの作曲時でクールなキメを作る際にベースやピアノ、またはドラムまでがボーカルと全く同じリズムやメロディをフレーズとして弾くというのがあります。それをロックではAメロやサビっていう単位でやっちゃおうというものです。単純に最初から最後までギターとベースはメロディずっと一緒、ドラムもリフと同じリズムにするというわけにはいかなそうですが、そういった全体での合わせ技と相性がいいんだろうなと意識しておくのはとても武器になると思います
▽ということでロックはかなりリフが重要です
⇒リフってちょこちょここれまで書いてますが、つまりはフレーズの塊ってことです。ギター少年がいつもギターを抱えてカチャカチャかき鳴らしてるのは、フレーズでカッコいいのないかな?と探求してるわけです。そのギターリフをドラムやベースで補足してより強く感じられるようにするとカッコいいですね。
・Incubus – Nimble Bastard (Lyric Video)
(コツ)
カッコいいフレーズができても、歌いにくいと良さが半減してしまいますので、そこはきっちり意識してください。歌いにくいのは、ギターフレーズと歌のフレーズがずれてるからです。フレーズには力がこもる場所があります(感覚的ですみません)、歌いながら適当なタイミングでこぶしを上げてみてください、気持ちいい部分がありますよね?というかここ以外にこぶし上げられないってなると思うんですが、そのこぶしのポイントがギターフレーズとボーカルのフレーズでずれてると非常に歌いにくいです。というか良さを打ち消しあう感じになります。
▽その他、ギター1と2の音色について
⇒これはサンプルないですが、、、僕が作曲してる上で気づいたこととしては、ギター1と2でエフェクターを駆使して音色を完全に分けてしまうより、ほぼ同じでもいいかもしれないです。そっちの方が統一感がでてまとまった曲になります。あくまでも音の高低、コード弾きと短音弾きという住み分けでギター1と2を分けるといいですね
(補足)
あと、ギター1が短音、2がコード弾きの時ですが、ギター1が迫力で2に負けてしまいやすいので、たまに五度上の音も弾くなど小節の頭や、上記の例でいう「こぶし」の部分では短音というか2つの音を同時にならすのがカッコいいです。
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ということで今回はロックを作曲するには?というテーマでまとめました。この文書をヒーリングミュージック聞きながら書くというシュールさ。。。
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